2008年のアルバムです。今作もエレクトロニカではありますが、アンビエントな要素あります。グリッチポップのような雰囲気は追わず、一つ一つの音源のシェイプアップに尽力を注いでいると思います。既存の音源のようでもありながら、その質感は極めて繊細で大胆です。あらゆるウェイヴを含めた音源の機能性を活かし切った上での
音楽になっています。
1. Sekund
2. Oskärpa
3. Månen Viskar
4. Tölvupop
5. Vid Fönstret
6. Kvad
7. Hitta Hem
8. Tribut
9. Sömnbrusten
とても内向的で美しいクラシック
音楽のようでもあり、ネオクラシカルとも呼べますが、あくまでも主役は電子音です。呼吸するかのような息吹を持った電子音に囁かせるような
音楽だと思います。ですから時にはアンビエントな装いに聴こえますが、もっと動きのある家具の
音楽のような性質も持っています。現代
音楽も20世紀の忘れ物でありますから、もう古いやり方なのですが、その続きが21世紀にもあるのだとしたらこういう
音楽の事を言うのでしょう。
既成のエレクトロニカとは違う、独自のスタイルを身に付けています。何が違うかと言うと、音源の活かされた使い方と言う意味においては音響派でありますし、90年代の音響派の持つアナログ感とは違う、デジタルなのに、とても美しい響きを持っている。そして旋律がとても詩的であるという事が大きな違いだと思います。自分自身の中でかなり大きな進化を遂げています。
Sekund