2012年のアルバムです。よりポップになったフォークロック作品になっています。歌は上達したからなのか、普通にポップソングの歌い方も出来るようになっています。基本はアコースティック楽器が多めですが、電子音の出番も増えています。それでもフォークトロニカというより、トラッドフォークをベースとしたポップソングになっています。
1. A Dried Seahorse
2. The Glass Axe
3. Mullioned View
4. Window Sill
5. Andromeon
6. Amon Hen
7. Third Mouth
8. Sitting In A Bardo Pond
9. Rh
アクがどんどん抜けて普通になっているように感じさせて、普通には終わらせないようなところがあります。それでもひねくれているように感じさせないのは素朴な歌声のせいでしょうか。ギターも標準チューニングで演奏する事が多くなっています。普通になるという事はそれだけ曲の良し悪しが問われる事になります。それだけ曲にも自信を持てるようになっているのでしょう。アイデアも豊富です。
フォークソングを民謡と呼べるくらいイギリスのトラッドフォークはフォークソングの基本であり、そんなに攻めた曲は多くありません。みんなで合唱出来るような素朴な歌がほとんどです。しかし、ロックがそれを取り入れる時、攻めたアレンジの曲を導入しがちで、ロックファンにとってはそちらの方がお馴染みになっています。彼がやっているのもその方向性であり、ロックファンでも楽しめるフォークソング、そういう意味においてはかなりまとまってきています。
A Dried Seahorse