 | Do Things (1998/07/14)
Dent May商品詳細を見る |
2012年のアルバムです。ここからDent May名義になります。全ての楽器を一人で演奏したマルチレコーディングになっています。それでこの完成度です。トッドラングレンも真っ青の出来栄えです。ビーチ・ボーイズはブライアンウィルソンによってアートロックな道に進んでいくのですが、その後継者として公式に認められたのが90年代のWondermintsでした。Dent Mayはそれ以上の逸材だと思います。
1. Rent Money
2. Fun
3. Tell Her
4. Best Friend
5. Don't Wait Too Long
6. Wedding Day
7. Parents
8. Find It
9. Do Things
10. Home Groan
アレンジ、曲調、どれを取ってもブライアンウィルソンが乗り移っていますが、もっと自由で新しい感覚を持っています。ビーチ・ボーイズには無かった
音楽的な要素が沢山詰まっていますので、二番煎じな感じが全くしません。逆にビーチ・ボーイズが出来なかった事を代わりにやってのけてくれているようなものであります。これを一人でやってのけているのですから、引き合いに出すのならトッドラングレンの方でしょう。
ブライアンウィルソンもビートルズみたいな
音楽を作らなきゃと思っていましたが、アメリカ盤のラバーソウルはフォーク調の曲で編集されていました。それで、これからはフォークロックなアートロックなのだと勘違いして、それがビーチ・ボーイズの曲に反映されていきました。だから、ビートルズとは違ったビーチ・ボーイズ独自のポップ感覚が生まれたのです。それが後のソフトロックやパワーポップなどに影響を与えていきました。その流れを確実に継承しながらも、これまでの誰よりも見事なポップ職人技を聴かせてくれています。
Rent Money