ディープパープルのメンバーによるソロ作品紹介第二弾はイアンギランによるイアンギランバンドです。ファーストはパープル時代の曲名チャイルドインタイムで、これがセカンドアルバムになります。私は以前からブログで、このアルバムを高く評価しておりました。その理由は、現在に至るミクスチャーサウンドの先駆けだからです。
1. Clear Air Turbulence
2. Five Moons
3. Money Lender
4. Over the Hill
5. Goodhand Liza
6. Angel Manchenio
この時代の流行は
フュージュンだった訳で、かなり
フュージュン色の強い作品なのですが、あくまでも、この作品はROCKとして存在している事に意義がある訳です。私も
フュージュン狂なのですが、
フュージュンのアレンジでロック的なボーカルを歌うという事を模索していた時期がありました。しかし、テンションコードの多い
フュージュンのアレンジでは、メロディーがAORっぽくなりがちなので、そこへ印象的なロックボーカルを乗せるという事は至難の業でした。しかし、このアルバムでのイアンギランはいとも簡単にやってのけているのです。そういう意味で、このアルバムの完成度をもっと評価して欲しいと思っております。
イアンギランといえば、ロックボーカルの代名詞くらいの存在ですので、ファンの間でもこのアルバムの評価は決して高くありません。しかしこのアルバムの持つ限りない可能性を声を大にして全世界的に再認識して欲しいと言うのが私の願いです。何故なら、
ファンクを取り入れたロックはサイケファンカパスなどがやっており、期待していたのですが、それを引き継いだレッチリのようなミクスチャー系のバンドには期待外れな内容しかないからです。やっている事はわかるのですが、全然カッコ良くありません。ファンも多いので、滅多な事は言えませんが、はっきり言ってダサイのです。
本当にロックと
ファンク、
フュージュンが融合されて、カッコ良く決まっているのは、ロックの歴史の中でもこのアルバムたった1枚だけです。それだ断言しきってしまいます。それほどこのアルバムは名盤なのです。ミクスチャーをやられているバンドの人達には、絶対参考にして欲しいアルバムです。
まず一曲目のCLEAR AIR TURBULENCEはジェフベックのレッドブーツのようなアレンジにロックボーカルが見事にはまった名曲です。メローなFIVE MOONSもあり、ギラン節が炸裂するMONEY LENDER。OVER THE HILLなど名曲だらけです。
昔からのパープルファンには受け入れられないにしても、今、何でもありの時代には聴き直すならば、このアルバムの素晴らしさが再認識されてもいいと思っております。グランジだのミクチャーなどを目指している人達には必ず聴いて欲しい作品です。ROCKの歴史の中でも重要度は最重要であると私は感じております。
Clear Air Turbulence