 | Carnival In Babylon (1998/07/14)
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72年のアルバムです。やっと1枚組に抑えてくれました。長尺に拡大していくというのは容易い事ですが、短めに収めるという編集能力が、
音楽にとっては一番難しいところで、作りとしてはもっと色々やりたいという欲求が強く出てしまうところを、やりたい表現を出した上でコンパクトにまとめるというのがポップセンスを問われるところです。このバンドには似つかわしくないセンスではありますが、時代を生き抜く上では必要なものでもあります。
1. C.I.D. In Uruk
2. All The Years 'Round
3. Shimmering Sand
4. Kronwinkl 12
5. Tables Are Turned
6. Hawknose Harlequin
クラシック的な表現で、ポップにまとめるという作業を行なっています。それはまるでピンクフロイドがサイケな表現から徐々にプログレ的な広がりを見せていく流れに似ています。ピンクフロイドの場合はフォークソングというベーシックがありますが、このバンドにはフォークというより、民族
音楽という感覚があります。なので、まだサイケな雰囲気も残っています。
これまではChris Karrerが歌う事が多かったのですが、女性シンガーのRenate Knaupが歌う事が多くなって、よりポップな雰囲気を作っています。民族
音楽的なサイケな部分と、クラシックのようなコーラスワークが混じり合った、不思議な世界観は、フュージョンの黎明期にも似た混沌さがあります。しかし、アドリブの部分が減っているというか、ほとんどないので、これだけコンパクトにまとめられているようです。しかし、アドリブ的な緊張感を持った演奏は流石です。
Full Album