70年代の特徴としては録音機材が8トラックから16トラックへと代わり、各楽器の輪郭がはっきりと定位されるようになった事です。60年代の音色が滲んだようなラフな感じはなくなり、メリハリもはっきりと出せるようになっています。そしてこのアルバムはジャマイカのダイナミックスタジオで録音されています。当時はレゲエが流行り出した時期でもありました。Goats Head Soupとはジャマイカ料理のようです。
1. Dancing with Mr. D. 2. 100 Years Ago 3. Coming Down Again 4. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) 5. Angie 6. Silver Train 7. Hide Your Love 8. Winter 9. Can You Hear the Music 10. Star Star
このアルバムからシングルヒットしたバラードの名曲Angieはデヴィッドボウイの奥方との情事を赤裸々に歌ったもので、スキャンダラスな内容ながらファンには愛されています。しかもDancing with Mr. D.のDはデヴィッドボウイの事のようです。ここで何か問題があったのでしょうが、デヴィッドボウイはその後ミックジャガーとダンシングインザストリートをデュエットするという考えられない事をやってのけます。凡人にはお呼びもつかない事です。
このアルバムではビリープレストンがキーボードを担当しています。昔からのイアンシュチュアートとニッキーホプキンスもおり、使い分けていたようです。Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)もシングルかットされました。マイナーファンクな感じの激しい曲です。ブルースやカントリーだけではなく、この頃にはファンクも意識し出していたようです。Can You Hear the Musicにはサイケの匂いが残っています。しかしここに至までの前半はどうも地味な立ち上がりです。その為良い曲はあるのですが、どうも人気は今一のアルバムです。