1. 20th Century Man 2. Acute Schizophrenia Paranoia Blues 3. Holiday 4. Skin & Bone 5. Alcohol 6. Complicated Life 7. Here Come the People in Grey 8. Have a Cuppa Tea 9. Holloway Jail 10. Oklahoma U.S.A. 11. Uncle Son 12. Muswell Hillbilly 13. Mountain Woman 14. Kentucky Moon
トラフィックもこの時代同じような音楽を創っていました。20th Century Manなどそういう感じです。イギリスではトラッドフォークやケルティック音楽にも革命が起きており、ペンタングルやフェアポートコンヴェンションなどが流行っており、ツェッペリンもジョンボーナムを見つけるまではその路線で行く予定だったようです。アイルランド民謡がアメリカに渡りカントリーやブルーグラスになっていった事を考えると、アメリカから逆輸入された音楽を再度イギリスで手直ししているといった作業なのですが、それが面白い効果となっていると思います。
Have a Cuppa Teaのようなキンクスらしい曲もあります。イギリスではパブでバンド演奏が行われており、ライブハウスのような場所になっています。パンクが登場する前はパブロックと呼ばれるバンドが出ておりました。そのパブをジャケットに映し出しております。イギリスでは御馴染みの後継ですが、日本では見果てぬ世界の風景でした。そしてバンドの演奏力が格段に上がってきている事もあり、ストーンズやフェイセスにも負けないプレイが聴けます。しかしキンクスの場合、このスタイルが定着するのではありませんので、このアルバムの存在価値も上がっているのです。メロディーはいいのですが、コマーシャルな感じのヒット曲が無いのでどうしてもメジャーな扱いを受けていませんが、現在の耳で聴いても通用するような珠玉の歌がおさめられています。カントリーブルースとして聴いてもいいですが、イギリスのトラッドフォークブルースとして聴くのが一番しっくりきます。