1. One of These Days 2. Here They Come 3. I'd Love to Change the World 4. Over the Hill 5. Baby Won't You Let Me Rock 'N' Roll You 6. Once There Was a Time 7. Let the Sky Fall 8. Hard Monkeys 9. I've Been There Too 10. Uncle Jam
One of These Daysのへヴィーでバンドとしての一体感が感じられる曲から始まります。これだけでいままでのテンイヤーズアフターとは違う事が予感出来ます。元々バンドとしてはまとまった演奏をしていましたが、ここにきてより強固になったと言う印象があります。Here They Comeでは効果音としてシンセサイザーが使われています。アコースティックな演奏から盛り上がっていく曲です。I'd Love to Change the Worldもアコースティックな曲ですがシングルヒットしており、いまでもWebラジオでは良く耳にします。かなりの名曲です。Over the Hillもアコースティックな曲ですがオーケストレーションで又違った雄大なアレンジになっています。
Baby Won't You Let Me Rock 'N' Roll Youはストレートなロックンロールで、ここまでストレートなロックンロールは彼等にしては珍しいのですが、イメージ的には不自然さはありません。Once There Was a Timeはカントリーロックからロックンロールに展開していく曲です。Let the Sky FallではGood Morning Little Schoolgirlに似たギターリフで創られています。ハードになったりメロウになったりする展開はツェッペリン風でもあります。アルヴィンリーはセミアコの335をトレードマークにしていますが、それだけでかなり豊かな音色を生み出しているのは参考になります。
Hard Monkeysもアコースティックギターを使ったフォークロックになっています。アルバム全体を通してアコースティックギターが多く使われています。ジャケットからも分かるように当時少し流行っていたレイドバックした感じを少々取り入れてみたと言う感じではないでしょうか。しかし静と動というバリエーションを持ったドラマティックな展開が多いです。これはジェスロタルのようなプログレの影響でしょうか。I've Been There Tooもアコースティックだけどもソウルフルなメリハリのあるアレンジになっています。この曲からはトラフィックを連想してしまいます。Mr.ファンタジーが元ネタではないでしょうか。Uncle Jamはジャズプレイによるお遊びのような曲です。このアルバムも捨て曲無しの素晴らしい名盤だと思います。テンイヤーズアフターにはずれ無しです。