ザスミスとしてのサウンドが確立された作品で、クィーンズデッドと並んで彼らの傑作アルバムになっています。もはやネオアコという事よりもスミスとしてのサウンドがここにはあります。タイトルのMeat Is Murderも食肉は殺人という強烈なタイトルがついています。菜食主義讃歌のようなタイトルですが、肉も野菜もバランス良く食べたい私にとっては菜食主義は偏った主義だと思っています。アレルギーから肉食が出来ないのは理解出来ますが、肉が殺生で、野菜には命が無いような考え方はいかがなものか。肉にも野菜にも見事な命が宿っているのです。その野菜を軽視したような考え方が納得出来ません。宇宙の原理として、命は命をつないで永遠の命として存在するという観点から菜食主義という自己満足的な考えを私は支持いたしません。
1. Headmaster Ritual 2. Rusholme Ruffians 3. I Want the One I Can't Have 4. What She Said 5. That Joke Isn't Funny Anymore 6. How Soon Is Now? 7. Nowhere Fast 8. Well I Wonder 9. Barbarism Begins at Home 10. Meat Is Murder
How Soon Is Nowなどで使われているエフェクティヴで巧妙なギターアレンジに彼らの成長を感じます。こうしたスタイルはU2の原型とも言えます。スミスの登場により80年代以降のバンドのあり方も大きく様変わりしていくのです。布袋のギターもこのスミスやXTCからの影響が強く、ただコードかき鳴らすだけのスタイルは古くさくなっていきます。しかし後のオルタナ系の出現でコードをかき鳴らすだけで成り立たせるという方法が又復活する事になります。どちらが良いかは曲によって使い分ければ良いだけですが、このアルバムによってザスミスはロック史に大きな足跡を残す事になります。