ちわきまゆみのセカンドアルバム,強烈なジャケットです。椎名林檎は看護婦コスプレで有名になりましたが、ちわきまゆみはボンデージファッションのコスプレで話題となりました。元祖エロカッコイイ女王です。林檎ちゃんみたいに煩悩との葛藤がない分、ソリッドでポップです。
1.オーロラ・ガール
2.プリーズ・プリーズ
3.妖精の海
4.あなたなくなる
5.エンジェル・ダスト
6.ピストル・ソング
7.シネマキネビュラ
8.スキャンドール
9.ムーンライト・マッドネス
10.遊星少女フィオラ
11.Revenge of Publison
コンセプチュアルなアルバムでオーロラ・ガールの出だしはサンプリングではなく、メロトロンに録られたコーラスとシタールばりのEQ処理されたアコギがサイケな感覚ですが、徐々にビートが絡んできてカッチョイイ演奏に猫なで声が気色いいです。プリーズ・プリーズはフェアチャイルドのようなポップな曲です。妖精の海はテクノ感覚のグラムロックです。あなたなくなるは例の巻上公一氏の作品ですが、これはパンクです。でもどこかゲロニカでヤプーズな屈折感があります。エンジェル・ダストはジューシィ・フルーツの沖山優司の作品でテクノなロックンロールなのですが、ちわき独特のオリジナリティになっております。
ピストル・ソングはタイトルからも分かるようにパンクな曲です。ルースターズの下山 淳の作品です。シネマキネビュラはシングルカット曲で、YOMがグラムロックしているような曲です。わざと舌足らずな歌い方がエロカワイイです。こういうのが正真正銘のエロカワイイです。最近のは使い方を間違っております。スキャンドールはホッピー神山の作品でお色気歌謡曲といっていいでしょうか。ムーンライト・マッドネスはアラビア風サイケシンセ&ギターが凄い。ドラム、ベース一つ一つの音がカッコいいです。プロデューサー岡野ハジメの手腕が光ります。小室やつんくのような凡人プロデューサーとは格が違います。遊星少女フィオラのようなロックンロールになるともうグラムロックではない独自のロックになりつつあります。
80年代にこんな良質でかっこいい、ロックを再認識させながらも時代にに即した音楽を聴いていたので、最近の日本のロックには悪い意味でのC級感覚しか抱けません。どれだけ良質の音楽に影響されてきたか、というのは大事な事だと思います。
オーロラ・ガール