イエローモンキー最後にして最高傑作のアルバムです。もうグラムロックとかハードロックとか関係なく、イエローモンキーの音楽がここにはあります。人真似はしても最後に行き着くべきはオリジナリティーであると信じております。日本の最近のバンドが失っているこの事をイエローモンキーが到達したという事で、納得のいくラストアルバムとなっております。
1. ジュディ
2. サイキックNo.9
3. GIRLIE
4. DEAR FEELING(アルバム・ヴァージョン)
5. HEART BREAK(アルバム・ヴァージョン)
6. 人類最後の日
7. SHOCK HEARTS
8. 聖なる海とサンシャイン(アルバム・ヴァージョン)
9. カナリア
10. パール
11. STONE BUTTERFLY
12. メロメ
13. バラ色の日々(アルバム・ヴァージョン)
14. 峠
テクノな打ち込みも入ったジュディ、過去ではなく時代にあったUKロックに即しているのでしょうが、イエローモンキーの音楽以外の何ものでもありません。サイキックNo.9も単なるハードロックではないイエモンロックになっております。GIRLIEもイエローモンキーでしかありえない歌が存在しております。ジャングルっぽい打ち込みが絡むDEAR FEELINGはじつに感動的な名曲です。HEART BREAKはボサノバっぽいのですが、これまでイエモンが創ってきた切ないバラードがいい意味で昇華されております。此れまでに泣くシンセが彩ってもイエローモンキーの音楽を邪魔するものではありません。
人類最後の日はインストですが、箸休めと言った感じです。SHOCK HEARTSは一番イエモン節しています。触発とかけておりますが、此れまで以上に良く計算された曲作りがなされており、熟練を感じさせます。聖なる海とサンシャインはアシッドジャズのようなアレンジですが、歌は歌謡ロック的な哀愁のあるメロディーとなっております。しかし、しっかりと愛情を持って創られた感があります。カナリアはこれまでのイエモン節の曲です。これはもう少しアレンジしても良かったんじゃないかと思われます。パールもこれまでのイエモンロックなのですが、これは良く出来ております。代表曲の一つとして、完成度の高い曲だと思います。
STONE BUTTERFLYはパンチドランカーの勢いある流れを汲むハードロックですが、テクノな要素も絡めていて面白い曲です。メロメは北欧の薫りがするバラードで、大変美しい曲です。バラ色の日々はこれまでのシングルの中でも一番解り易く親しみの持てるポップ性を持っております。かといって単調にはならないところが流石です。峠は感動的なバラードで激しく終わるのですが、最後のオマケだけ入りません。最悪です。オマケは聴かないようにしましょう。
アルバムを出す前にシングルとして出してきた曲が多数あり、ベスト盤的な性格もあるのですが、アルバムバージョンにリアレンジされており、最後を飾るに相応しい作品となっております。初期の頃から比べれば、かなり違ったスタイルにもなっておりますが、基本は一緒です。文句のつけようがありません。これが最高傑作です。
解散後、吉井和哉はソロでヨシイラヴィンソンとして活動しておりますが、その世界観は今日でも変わるものではありません。その紹介は又後ほど。グラムロックとそのフォロワーを永らく紹介してきました。淫美ブログというタイトルに相応しい内容を提供できたと自負しております。決してここはアダルトブログではない事をご理解いただけたでしょうか。しかし、淫猥な表現はこれからも慎みません。
ジュディ
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