ムーンライダーズとして正式に製作されたアルバムです。その為ここからはバンドとしてのまとまりを感じます。サウンド的には火の玉ボーイの延長線上にありますが、徐々に鈴木慶一のビートルズフリークぶりが見え始めており、これが後にバンド内での不協和音に発展していく事になります。
1. 紅の翼
2. 独逸兵のように(シャルロットへ)
3. お洒落してるネお嬢さん
4. 紡ぎ歌
5. スパーリングジェントルメン
6. マスカットココナッツバナナメロン
7. 頬うつ雨
8. 湊町レヴュー
9. シナ海
10. 砂丘
まだニューオリンズファンク的な曲があったりしますが、英国的な叙情性を持った美しい曲も作っています。まだバンドとしての人気も不安定な時期で、何とか軌道に乗らせようと頑張っている時期の作品です。日本語のロックにこだわったスタイルはまだその方向性を見つけられていようにも感じます。
定まらないなりにも
音楽的にはかなり高水準なものを創っており、こういう時代もあったと思いを馳せながら聴くのも楽しい作品だと思います。鈴木慶一の唸るような歌い方も徐々に暴れ始めており、これがエスカレートするとバンド内から押さえつけられるのですが、そういう人間関係の上に成り立っているバンドの葛藤も踏まえて聴くと面白いと思います。
砂丘
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