

A.O.R.と書いてアダルト・オンリー・ロックンロールと読ませるアルバムですが、オープニングの幸せの洪水の前ではバラードで、やはりアダルト・オリエンテッド・ロックなのかと思わせます。そしてその全貌はというとイギリスで起こったブリットポップがやっとムーンライダーズに追いついて、呼応するようにポップな内容になっています。
1. 幸せの洪水の前で
2. ダイナマイトとクールガイ(アルバム・ミックス)
3. シリコン・ボーイ(アルバム・ヴァージョン)
4. さよならを手に
5. 現代の晩年
6. WOO BABY
7. ONE WAY TO THE HEAVEN
8. レンガの男
9. 無敵の男のホットドッグ
10. 月の爪
11. ダイナマイトとクールガイ(シングル・ヴァージョン)
12. シリコン・ボーイ(シングル・ヴァージョン)
13. YER BLUES
ブリットポップと言ってもビートルズリバイバルではありません。90年代と言う環境でいかに60年代のような親しみやすい曲を創るかと言う事になります。新しさと懐かしさが同居する。それはムーンライダーズの十八番なのであります。しかし、復活第一弾となった前作で、かなり気合いを入れ過ぎていた為か、このアルバムではちょっとリラックスしすぎる感じがあります。悪く言うと気が抜けています。
ポップなムーンライダーズと言う事は良いのですが、ドキッとするような旋律がこないのです。その分聴きやすいのかもしれませんが、物足りなくもあります。たまにはこういうのもありかもしれませんが、背水の陣で臨んだ復活後の作品としては納得出来ません。周りがあまりにもムーンライダーズに追いついていたからなのか、逆に彼等は冷めてしまったのかもしれません。もう一工夫欲しい作品でした。
ダイナマイトとクールガイ
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