JOHNNY, LOUIS & CHARとしての初のスタジオアルバムになります。基本はジミヘン風の曲になりますが、スタジオ盤では多彩な曲調も披露しています。スーパーグループですから何でも出来ちゃうんです。バンドサウンドですから、ソロ時代に比べるとソリッドなアレンジですが、チャーのフュージュン魂もきちんと消化しています。
1. Stories 2. Get High 3. Restaurant 4. Scooter 5. Song In My Heart 6. Peak 7. Finger 8. Cloudy Sky 9. Cold Air In House 10. You’re Just Wrong 11. tricycle 12. Balcony
以外にもアコースティックなStoriesで始まります。RestaurantとBalconyでは以外にもボサノヴァ調の素晴らしい演奏を披露しています。Song In My HeartとCloudy Skyはアメリカンロックしています。Fingerはジミヘンしています。ジミヘンは60年代後期の人ですが、70年代後半に再度研究し直される風潮がありました。フランクマリノやウィルリッヒロートの他、ジェフベックがジミヘンを研究し直した事でチャーも影響を受けたのでしょうか。ジミヘンのギタープレイの特徴はファンキーになる事です。アグレッシヴな演奏ですが、ピッキングはファンキーにはじかせるとそれっぽくなります。
チャー以外にもジョニー吉長もボーカルをとります。ルイズルイス加部はもくもくとベースを弾きまくります。フュージュンスタイルのGet HighやScooterはまるでレスポールやチェットアトキンスのようなカントリータッチです。Cold Air In Houseではウーマントーンを出したいようですが、さすがにフェンダー系のギターではウーマントーンは厳しいですね。それが狙いかもしれません。チャーもレスポールは持っていますから。あえてムスタングにこだわっているようです。実に多彩で芸達者な面を魅せてくれる名盤です。