

よりバンドサウンドのまとまりが出ている作品です。サンプリングによるファニーなサウンドなど、
アヴァンギャルドポップというイメージを満足させてくれる内容になっています。文学少女の戸川純らしい作風とロリータポップな表現と、テクノの退廃的なサウンドが入れ混じった独特の世界観は世界に通用してもおかしくないくらいのポテンシャルを持っています。
1. 私は孤高で豪華
2. 憤怒の河
3. 背徳なんて怖くない
4. 棒状の罪
5. 鉄の火
6. 祈りの街
7. 去る四月二十六日
8. マイ・ゴッド
9. 森に棲む
10. 大天使のように
ヤプーズに影響されたバンドはその後も登場してくるのですが、戸川純と言うキャラクターに追いつけるアーティストはいません。孤高なくらいに尊い存在なのです。時はバンドブームですので、真似するインディーズバンドは結構いましたが、戸川純の存在は別格であり、到底手の届くようなお人ではありません。ただ正しく評価されている訳ではなく、受け付けない人も多い事でしょう、
シンセサウンドは坂本龍一の影響を強く感じます。アバンギャルドな先駆者それまでもいましたが、それらの手法を取り入れながらもポップに仕上げるという感性を生み出した事は、このバンドの偉大なる偉業であり、ヤプーズという特別なイメージは、日本のロック史の中でも大きな足跡を残していると思います。そういう意味ではプロに愛されていたバンドだったのかもしれません。
大天使のように
憤怒の河棒状の罪森に棲む
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