Kings of Rhythm BandはいつしかIke & Tinaのバックバンドという存在となっていました。ティナターナーを前面に出した方が売れるからです。そのKings of Rhythm Bandが演奏するダンスナンバーが集められた作品です。踊らせる為の演奏なので、歌が入っていません。インストなのですが、この演奏をバックにアイクとティナが踊ると言う趣旨のようです。
1. The Gulley 2. Twistaroo 3. Trackdown Twist 4. Potato Mash 5. It's Gonna Work Out Fine 6. Steel Guitar Rag 7. Doublemint 8. The Rooster 9. Prancing 10. Katanga 11. The Groove 12. Going Home
後に歌入りでヒットするIt's Gonna Work Out Fineのインストバージョンが入っています。やっぱりティナの歌が入っていないと迫力不足というのは事実ですが、Kings of Rhythm Band自体実力のあるバンドでありまして、まだツィストなどが流行っていた時期ですが、体がじっとしていられないくらいのパッショナブルな演奏が満載です。若い頃のアイクターナーはまるで初期の頃のプリンスのような出で立ちです。
Kings of Rhythm Bandはロックンロールバンドであり、底にティナのソウルフルな魂が宿って、極上のダンスアルバムになっています。ティナは歌っていくても、それだけの存在感を持っていたのです。まだベンチャーズのようなギターとホーンの絡みは、アイクによるアレンジ力の賜物です。まだビートルズがイギリスで売れ始めた頃なので、ビートルズ以前のスタイルではありますが、なかなかクールでホットなアルバムです。