ディスク1 1. He Loved Him Madly 2. Maiysha 3. Honky Tonk 4. Rated X ディスク2 1. Calypso Frelimo 2. Red China Blues 3. Mtume 4. Billy Preston
He Loved Him Madlyはデュークエリントンへの鎮魂歌と言われております。その為かかなりダークで、ジミヘンのエレクトリックレディーランドの後半のような環境音楽的な静寂に曲開始後、16分くらいでやっとマイルスのトランペットが登場します。全体的にはデイヴリーブマンのフルートの物悲しい響きがレクイエムのように聴こえます。Maiyshaではまるでマーヴィンゲイのようなギターカッティングがソウルフルです。レジールーカスとピートコージーによるギターがこの頃には確立されております。後半官能的なくらいに狂おしいギターが聴けます。Honky Tonkはジャックジョンソンのセッションにキースジャレットが加わった。ファンキーな作品です。Rated Xではアルフォスターのドラムにまとわりつくタブラのビートが前作オンザコーナーのように強烈に恥骨に響きます。カッチョイイー。
Calypso Frelimoでは邪悪な演奏にカリプソ風のポップなメロディーが乗った変わった曲です。Red China Bluesではコーネルデュプリが参加したソウルフルなブルースナンバーになっております。ここまでロック的なブルースをやるマイルスは珍しいです。一番ポップな曲ではないでしょうか。Mtumeはパーカッションのムトゥーメの名を冠した曲で、ムトゥーメのパーカッションが大フューチャーされています。マイルスがメンバーの名前をタイトルにしたのはジョンマクラフリンとこの曲くらいです。後はテオマセオやビルエヴァンスくらいです。Billy Prestonは参加していないのにBilly Prestonの名が冠されています。かなりファンキーな曲です。このアルバムが一番ファンク色が強いです。全曲マイルスが作曲しています。