モータウンのJohnny Bristolをプロデューサーに起用した作品です。つまり、ボズスキャッグスはモータウンなどリズム&ブルースの新しい形としての
音楽 を模索していたという事が分かります。そこにはこれまで培ってきたカントリーやブルースなどのサザンロックテイストも隠し持ちながら、ライト
フュージュン によりファンキーでありながらセクシャルな新しいスタイルとの融合。それが後のA.O.R.になっていくのですが、ここではまだA.O.R.といえるまで完成されていませんが、その一歩手前の
音楽 が出来上がっています。
1. You Make It So Hard (To Say No)
2. Slow Dancer
3. Angel Lady (Come Just In TIme)
4. There Is Someone Else
5. Hercules
6. Pain Of Love
7. Sail On White Moon
8. Let It Happen
9. I Got Your Number
10. Take It For Granted
ブレイク寸前の作品では有りますが、このアルバム辺りから日本でも新しい嗅覚をもっている人達の間では話題となっており、ジャケットの印象的な写真からも注目されるようになっていきます。サウンド的にはまだ古いスタイルも残っていますが、洗練度は更に磨きがかかっており、当時としてはかなり先鋭的なミュージシャンとして認識されていました。ちょうどロバートパーマーのデビュー当時のようなサウンドだと言うと分かり易いと思います。
洗練はされているけれども、基本的な形は、それまでの
ソウル ミュージックのスタイルを彼なりに再構築しているに過ぎません。これだけでも十分なのですが、新しいサウンドになる為に後一皮むける事になるのですが、その一皮むける前の微妙な感じが、かえって完成されたサウンドよりも心をくすぐるような、そんな絶妙な感じが心地良い名盤です。下手に完成されたサウンドよりは、ここまでのサウンドの方が心地良いと感じる人も多いはずです。
You Make It So Hard
VIDEO Slow Dancer
VIDEO Angel Lady
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