このアルバムに至までにRock LoveとRecall the Beginning...A Journey from Edenというアルバムが有りますが、廃盤なのか、現在入手出来ません。そしてバンドも一新してこのジョーカーの登場です。メンバーはギターボーカルのSteve Miller、ベースのGerald Johnson、キーボードのDick Thompson、ドラムのJohn Kingの四人です。スティーヴミラーのプロデュースによるこのアルバムが最初のブレイク作品となりました。日本ではやっと騒がれ出した頃ですが、アメリカではビッグヒットとなっています。
1. Sugar Babe 2. Mary Lou 3. Shu Ba Da Du Ma Ma Ma Ma 4. Your Cash Ain't Nothin' But Trash 5. The Joker 6. The Lovin' Cup 7. Come On In My Kitchen 8. Evil 9. Something To Believe In
タイトル曲のThe Jokerが全米No.1ヒットとなり、Steve Miller Bandの黄金時代が幕を開けました。この曲には、これまでのキーワードとなっていたスペースカウボーイやギャングスター達が登場してきます。これまでの曲に比べると力の抜けたシンプルなロックンロールなのですが、このシンプルさこそが彼等のヒットの要因となります。スライドギターとワウワウの合わせ技が印象的です。演奏がシンプルになったからこそ、スティーヴミラーの歌が際立ってくるのですが、それだけ印象的なフレーズによって、現在でもアメリカのラジオではオンエアーされ続ける作品となっています。
Mary LouやCome On In My Kitchenといったカバー曲もやりながら、Your Cash Ain't Nothin' but Trash、Shu Ba Da Du Ma Ma Ma Ma、Evilもシングルカットされ、ヒットメーカーの一員となりました。日本では、これもブレイク前になるのでしょうか、話題にはなっていましたが、これからもっとブレイクしていきます。このアルバムはその前哨戦と言った感じで、更に新生Steve Miller Bandとしてのサウンドを固めていきます。この力の抜け加減こそが新生Steve Miller Bandなのですが、デビュー当時から比べるとかなりシンプルです。それでも、これが彼等の新しい持ち味であり、そういう意味では名盤です。