モータウン系のプロデューサーを起用して創り上げたA.O.R.な洗練されたサウンドになった作品です。
フュージュン もライト
フュージュン になって、ポップなスタイルが流行り始めた頃だけに、サンタナもこれに従った訳ですが、都会的なこのサウンドは、これまでのサンタナの熱狂的なイメージからは離れ始めているため、ファンも徐々に離れ始めていきます。ただ、新しいファンは獲得していきますが、自然と注目度は落ちていきます。
1. Dealer/Spanish Rose
2. Move On
3. One Chain (Don't Make No Prison)
4. Stormy
5. Well All Right
6. Open Invitation
7. Life Is A Lady/Holiday
8. The Facts Of Love
9. Wham!
都会的な洗練されたサウンドになっていますが、
音楽 的には良く創られており、A.O.R.作品としては優れたアルバムだと思います。しかし、歌ものが多く、サンタナのギターもその中の一部的な役割分担に徹しており、サンタナのギタープレイを堪能したいファンからすれば物足りないものになっています。
ラテン の雰囲気は残していますが、かなりソフトになっています。時代的にもギターからシンセサイザーへ主役が交代し始めた頃でもあり、売る為には正しい判断かもしれませんが、それでもまだギターを信奉するものがファンである限り、この選択はよろしくなかったと思われます。
又、ギタリストとしては、ヴァンへイレン、ゲリームーアという新しいヒーローが登場して、テクニック、表現力ともにベテランギタリストを遥かに凌ぐプレイで、サンタナ達のプレイは古くさく感じるようにもなりましたので、こういう形で生き残るしか無かったのかもしれません。歌が主役で、脇役に徹してるサンタナのギターは、的確に必要な音だけを発しています。
音楽 的にはそれは正しいのですが、精神性をぶつけてきた頃のプレイに陶酔していたファンにとっては、サンタナはもう終わったと判断されてもいたしかありません。ポップですが、いい作品では有ります。
Dealer/Spanish Rose
VIDEO Move On
VIDEO One Chain
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