ジャーニーを結成していたグレッグローリーが復帰しています。その為か、ジャーニーのようなアメリカンロックになっています。ジャーニーが売れていたからその路線を真似るとは無節操にもほどが有ります。サンタナも何が売れて、何が受けるのかが分からなくなっているのだと思います。82年の作品という事もあって、とても軽いサウンドで、MTVにものっかってヒット曲は出していました。
1. The Nile
2. Hold On
3. Night Hunting Time
4. Nowhere To Run
5. Nueva York
6. Oxum (Oshun)
7. Body Surfing
8. What Does It Take (To Win Your Love)
9. Let Me Inside
10. Warrior
11. Shango
PVも手伝って、Hold Onがシングルヒットしました。サンタナの健在ぶりをアピールしましたが、全盛期の面影は見る影も有りません。The Nileはエジプトのオリエンタルな雰囲気を表現していますが、Nueva Yorkは
ラテン のリズムとアメリカンプログレなサウンドが混じりあって、なんか無理している感じがします。特にこの時期はサンタナのギターサウンドが変わってしまっているので、誰の曲か分からないくらい無節操です。勿論昔のやり方をずっとやる訳にも行きませんが、これが進むべき道かというと、違うような気がします。
ラテン のリズムプラス、当時流行っていたアフリカンな雰囲気もあって、ワールドミュージックの先駆けだった部分を取り戻そうとして、何とか80年代でも売れる作品を創ろうと必死な感じがします。昔の精神的な緊張感を取っ払って軽さのみが残っているような作品です。サンタナを真似していた高中正義のポップ感を逆に真似しているような軽薄さが有ります。ギター音色は80年代っぽいデジタルエフェクターな音ですが、プレイ自体は昔と変わりません。テクニック的な進歩は無いのです。ギタリストとしては聴いていてつまらないと思います。ただ、ポップアルバムとしては良く出来ています。
The Nile
VIDEO Hold On
VIDEO Nowhere To Run
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