ベテランとなってからは時間を置いて作品をリリースしていましたが、最近は短いスパンで作品をリリースしています。このアルバムは2009年の作品で、前作からは1年半しかたっていません。それだけ絶好調なのでしょう。今回もE Street Bandとの共演ですが、メンバーのPhantom”Danが亡くなっており、彼への追悼盤となっています。音楽的にはポップなロックンロールというスタイルは続いており、勢いだけではない作曲が出来ているようです。
1. Outlaw Pete 2. My Lucky Day 3. Working On A Dream 4. Queen Of The Supermarket 5. What Love Can Do 6. This Life 7. Good Eye 8. Tomorrow Never Knows 9. Life Itself 10. Kingdom Of Days 11. Surprise, Surprise 12. The Last Carnival 13. The Wrestler
Outlaw Peteはポップなロックンロールですが、スキャットの旋律がKISSのI Was Made For Loving You Babyって感じで笑えます。My Lucky Dayは70年代の頃を思わせます。この疾走感はしばらくありませんでしたので新鮮です。やっとE Street Bandらしい演奏が表現出来るアレンジになっています。若々しくも、懐かしくもありますが、決して懐古主義になっていない所が評価されていると思います。このアルバムも大ヒットしました。年を取って無駄な筋肉がそぎ落とされたいい感じの作品です。
E Street Bandと創り上げてきたサウンドを再び楽しんでいるような穏やかな内容です。渋い音楽も創ってきましたが、それももう卒業して、Bruce Springsteenというミュージシャンならではの音楽を創る楽しみを満喫している感じです。まるで若手の作品のように初々しささえ感じさせます。流行に関係なく、こうした作品が売れるという事はいい事だと思います。まだまだ衰えない創作意欲が素晴らしいです。