毎年夏恒例のジャズ名盤シリーズを始めます。今年はクロスオーバーギタリストの代表的なギタリストを紹介いたします。まず第一人者としてリーリトナーです。当時はまだ
フュージュン というよりはクロスオーバーという言い方で紹介されていました。ギタリストという事で、ロックファンにも最初にアピール出来ていたのがリーリトナーです。ジョンマクラフリンやラリーコリエルのような創世記の
フュージュン ギタリストは既に過去のものになっており、それらを真似してジェフベックがブローバイブブローでクロスオーバーという認識をロックファンにもたらしました。そしてそれをよりポップにしたリーリトナーが真っ先に売れ出したのです。
1. Little Bit of This and a Little Bit of That
2. Sweet Syncopation
3. Theme from Three Days of the Condor
4. Fatback
5. Memories Past
6. Caterpillar
7. Canticle for the Universe
8. Wild Rice
9. Ohla Maria (Amparo)
歌の代わりにギターに歌わせるように、ギターによる主題の旋律を演奏し、その中でもギターテクニックをフルに活用して、豊かな表現力で演奏させる。アレンジはジャズとロックとポップスと、
ファンク やソウルなどもミクスチャーしたライト
フュージュン な軽快なアレンジ。それにボサノヴァのような南米の
音楽 性も加えたリーリトナーの
音楽 は、たちまちのうちにA.O.R.ファンも巻き込んで大ブームになりました。リーリトナーはウェスモンゴメリーなどに影響を受けてジャズロックギタリストへの道を進むのですが、時代は更に進化して、このクロスオーバーと呼ばれる形式が整いつつありました。
そしてこのアルバムにも参加しているDave Grusinと、このウェストコースト流ライト
フュージュン を創りだしていくのです。ライト
フュージュン もウェストコーストとニューヨークを中心としてたイーストコースとサウンドとは別物でしたが、このアルバムを聴く限り、ニューヨークのスタッフの作品と共通点が多い事に気づきます。リーリトナーはアコースティックギターや様々なギターテクニックを駆使しています。このアルバムではトーキングモジュレーターも使っています。これはジェフベックからの影響でしょうか。とにかく、ロック側もジャズ側も互いに刺激しあっていた時期なのです。
Little Bit of This and a Little Bit of That
VIDEO Sweet Syncopation
VIDEO Theme from Three Days of the Condor
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