80年の作品で、前作の大成功で確かな手応えを感じた事で、前作同様のクロスオーバー作品に仕上げています。世界的にジャズの世界ではくロスーバーが全盛期であり、その中心人物として存在してしまったラリーカールトンに取っては、このスタイルを貫く事以外に選択肢は無かったと思います。そしてそれは自信となってこのアルバムに表現されています。
1. Strikes Twice
2. Ain't Nothin' For A Heartache
3. Midnight Parade
4. The Magician
5. Springville
6. Mulberry Street
7. In My Blood
8. For Love Alone
前作よりも
フュージュン 色が強く出ており、A.O.R.とも違うアプローチになっていると思います。つまり、プレイヤーとしての表現に重点が置かれているのです。ラリーはギター以外にもシンセサイザーも使ってソロを取っています。ギターソロと対比させる事によって、よりバンド的なサウンドになっているのです。ほかの
フュージュン ギタリストよりも覚え易いメロディー、ジャケットとは違って、カリフォルニアの青い空のような陽気な明るいサウンドは日本ではバカ受けでした。
前作はニューヨーク的なサウンドでしたが、このアルバムはウェストコーストサウンドになっていると思います。それはリーリトナーによるウェストコースト
フュージュン が流行っていた事も影響があると思います。また、ラリーカルトンのチョーキングはかなり繊細で、クォーターチョーキングの微妙な音程を取り入れたフレージングが、他の
フュージュン ギタリストには無い魅力だと思います。これはブルースギタリスト的なニュアンスができているからです。管楽器がリードを取る事が多いジャズではクォーターという音程は無いに等しいのです。そこがロックファンにもアピールできている点だと思います。
Strikes Twice
VIDEO Midnight Parade
VIDEO Springville
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