86年の作品で、アコースティックギターを多用した作品です。バックの演奏はフュージュンのエレクトリックなサウンドであり、アコースティックギターも、それに解け合うような音色になっています。ですからアコースティックギターもギターの音色の一つという扱いのように感じます。作品としてはフュージュンなのです。ギタートリオが流行ってからは、フュージュンギタリストの多くがアコースティックギターを弾く傾向が多くなったのですが、この作品もそういう位置づけだと思います。
1. Smiles And Smiles To Go
2. Perfect Peace
3. Carrying You
4. The Lord's Prayer
5. High Steppin'
6. Whatever Happens
7. Pure Delight
8. Alone/But Never Alone
アコースティックギターだけによるThe Lord's Prayerのような美しい曲もありますが、基本はいつものフュージュンスタイルです。そこでアコースティックギターを使うと、新鮮さはあります。ガットギターではなく、フォークギターを使っており、クラシカルな作風ではありません。アコースティックギターだと、そのギタリストのタッチの違いがはっきりと分かります。リトナーやジョンマクラフリンとは、明らかに違うラリーカールトンのアコースティックプレイは結構ユニークです。
響きとしては硬質で高い響きですが、ラリーカールトンの滑らかなフィンガリングは、まるでエレクトリックギターを弾いているときと変わりません。ですからフュージュンサウンドとも良くマッチしています。逆に言うと、なんで改まってアコースティックギターにしなければならなかったのかは明確ではありません。エレクトリックギターでもよかったと思えます。ただ、いつもの感じとは違った感じはしますので、たまにはこんな感じのアルバムもいいと思います。
Smiles And Smiles To Go
VIDEO Carrying You
VIDEO The Lord's Prayer
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