89年の作品で、ベースのBunny Brunel、ドラムのJohn Wackermanとのトリオ編成を中心にキーボードのPatrick Moraz、サックスのWayne Shorter、パーカッションのAlex Acunaが加わった豪華盤になっています。プログレ系、
フュージュン系のミュージシャンとのコラボレートにより、そこで生まれる新しい形を作品にしていくという、
ジャズならではの化学変化を楽しむという趣旨の作品を連発しており、毎回違うイメージの作品を産み落としています。
1. 1000 Mega
2. Capri
3. No One
4. Jive
5. Papyrus
6. Sunspin
7. Pretty Soon
8. Bernard
9. Dolphin Dance
10. Good Night Machines
このアルバムではロック的な部分も多いですが、基本はフュージョンスタイルになっています。南米風のリズムも目立ち、そこはWayne ShorterやAlex Acunaの存在が大きいと思います。ウェザーリポート風の曲もありますが、Herbie HancockのDolphin Danceをカバーするなど、一筋縄ではいかない作品に仕上げています。Patrick Morazは
フュージュンスタイルのプレイをしており、大プログレ大会にはなっていません。
サウンド的には80年代ならではのサウンドになっています。当時のデジタルシンセ独特のレイヤー度の薄いサウンドにシングルコイル系のギターサウンド。やたら深いデジタルリバーブ処理など、80年代の音で80年代という枠にとらわれていない演奏がユニークです。サウンドはソフトでもやっている事が凄かったり、演奏家としての限界に挑んでいるような当時の渡辺香津美のスタンスには脱帽です。
VLAD
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