アルディメオラ作のMajestic Danceはロックンロールです。しかしイエスがやるようなロックンロールでプログレ的です。スタンリークラーク作のMagicianは大ユニゾン大会。これぞフュージュンと言えるような曲です。Duel of the Jester and the Tyrantなどではこれまでのスパニッシュ感覚はあからさまではなく、自然なフレーズの流れとして存在するに留まっており、ここでReturn to Foreverとしての音楽性の確立がされたように感じます。一番似ている曲としてはゲイリームーアがいたコラシアムIIが思いっきり真似していたので、コラシアムIIが好きな方には元祖として聴いて頂きたいです。
この作品で第二期Return to Foreverは終了してしまうのですが、最後にこの完成度の高い作品を創り上げて、これ以上のものが望めないところまできましたので、自然な解散だったと思われますが、チックはこの後もReturn to Foreverを始動するのでした。しかしこの作品を超えるものはありません。しっかりとした構成の為ジャズ色は薄いですが、ロック畑から聴いている私としては大変満足しております。カールパーマーやビルブラッフォードなどは元々ジャズドラマーを目指しておりましたので、その感覚に近い作品です。