79年の作品で、ルーリードだけでプロデュースしています。マイペースに作品を創るには一人でプロデュースした方がいいようです。しかし曲は共作が多く、いつものバックメンバー以外にも、Nils LofgrenやDon Cherryと共作しています。これまで一人だけで作詞作曲していただけに、新境地を開こうとする意欲が感じられる作品です。時代はパンクニューウェイヴからテクノの時代に入っていたので、シンセサイザーも多様しています。
1. Stupid Man
2. Disco Mystic
3. I Want To Boogie With You
4. With You
5. Looking For Love
6. City Lights
7. All Through The Night
8. Families
9. The Bells
ヘタウマなのに感覚だけは鋭いという彼の
音楽 はオノヨーコの作品と似ているところがあります。二人ともニューウェイヴサウンドにいち早く順応していて、その感じが良く似ている事がよく分かります。このアルバムは完全にニューウェイヴに対しての挑戦状のような内容になっています。ただ、それだけに終わらないのがルーリードであり、フリージャズの巨匠Don Cherryが参加して、アヴァンギャルドなプレイを披露しています。前衛
音楽 の感覚とニューウェイヴのポップな感じと、パンクの反逆性を巧くミックスした作品だと思います。
前作ではまとまりがありませんでしたが、このアルバムを聴いて彼が何をやりたかったのかがよく分かるようになります。ただ、スプリングティーン的な曲はいらないですね。これだけは邪魔です。せっかくの先鋭的なサウンドが台無しです。それでも当時は、そうした
音楽 も好きだったのでしょう。どちらかにして欲しいものですが、やりたい事をやってしまうと、まとまりがつかなくなってしまいます。パンクとスプリングスティーンが同じ次元で語られるというのは、パンクス達に取っては屈辱的な事ですが、ルーリードにはそれが分かっていなかったみたいです。
Stupid Man
VIDEO Disco Mystic
VIDEO I Want To Boogie With You
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