94年の作品で、このアルバムもRobin Trowerがプロデュースしています。凄いのが顔ぶれで、Phil Manzanera 、Andy Mackayそして確執があったBrian Enoも参加しています。ロキシーミュージック同窓会のようになっています。その他にもMaceo Parker 、Nile Rodgers、Nathan Eastなど強者揃いです。Brian Enoの担当はsonicsというロキシー時代と代わらない、訳の分からない部分を担当しています。こうした話題もあり、このアルバムもそこそこ売れています。
1. Don't Want To Know
2. N.Y.C.
3. Your Painted Smile
4. Mamouna
5. The Only Face
6. The 39 Steps
7. Which Way To Turn
8. Wildcat Days
9. Gemini Moon
10. Chain Reaction
今回は全曲オリジナルであり、ロキシーの新作と呼んでも良いくらいの内容になっています。90年代なのに80年代のようなアレンジを平気で使っていますが、古い感じを持たせないようなセンスのあるアレンジになっています。80年代初期の頃のようなテクノポップなダークさにNile Rodgersのストラトのハーフトーンがはねまくっています。ですから落ち着いている感じと踊りまくっている腰使いが同時に進行するような摩訶不思議なサウンドになっています。
歌い方は後期ロキシーの感じですし、陽と陰が混じり合った淫美なエロスを放っています。これまでのアルバムがアメリカ的だったのに対して、久々にヨーロッパのデカダンを感じさせる音になっています。全体的にデジタルなサウンドトリートメントがなされていますが、その原音はアナログな太さを持っており、時代を超越した響きを持っています。しかし、シーケンスパターンは80年代しています。実に変な不自然さがあるのですが、それこそが狙いなのでしょうから、見事にはまった名盤です。
Don't Want To Know
VIDEO N.Y.C.
VIDEO Your Painted Smile
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