ブライアンフェリーのバックギタリストとなって世界的にも有名になったクリススペディングにスポットを当てたいと思います。アメリカでおこったジャズとロックの融合はやがてフュージョンと呼ばれるようになりますが、当時はまだジャズロックという言われ方をしていました。イギリスでも何とか後追いをしようとするミュージシャンが現れていた頃、ジャズ系のギターを弾いていたクリススペディングが70年にリリースした最初のソロアルバムになります。
1. Station Song
2. Plain Song
3. Song Of The Deep
4. The Forest Of Fables
5. New Song Of Experience
6. I Thought I Heard Robert Johnson Say
邦題は無言歌となっていたアルバムで、タイトル通り全曲インストのジャズロックアルバムです。後にイギリスの最初の本格的なフュージョンバンドニュークリアスにも参加する事になる彼ですが、ここでは早くからジャズロックをやっています。後のロックギタリストとして有名になりますが、最初はこうした渋い作品を出していたのです。彼がどれほどテクニシャンだったかは、このアルバムで分かる事になります。後のプレイでは見せないイマジネーションに富んだ素晴らしいプレイを堪能出来ます。
イギリスではジャズロックということでは、まだ手探りなところがある時期であり、全体的な流れとしては、プログレと言っても良いくらいドラマティックな構成になっています。まだアコースティックな楽器も目立ちますが、エレクトリックジャズしている部分もあります。マイルスがジャズロックになる前に試行錯誤していた頃のサウンドに似ています。ギタープレイもまだジャズ的であり、フュージョンと呼ぶには武骨過ぎます。現在では入手困難になっているアルバムではありますが、この作品が合ってのクリススペディングなのであります。
Plain Song
Song Of The DeepI Thought I Heard Robert Johnson Say
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