92年の作品で、オリジナルとしては前作SOからは6年ぶりとなる作品です。SOが大ヒットしたので、その副産物を出していればヒットを連発出来たはずですが、彼はそれをしません。同じような内容を繰り返すような、現在のミュージシャンに見受けられるようなことは恥だと思っているタイプの人間だからです。サンプラーの可能性を大きく示したピーターにとっては、大きく時代が変わっています。サンプラーも手頃な値段になり、素人でも手に入り易くなり、プロには無い発想の使い方が広まり、ブレイクビーツやビッグビートの時代となったのです。
1. Come Talk To Me
2. Love To Be Loved
3. Blood Of Eden
4. Steam
5. Only Us
6. Washing Of The Water
7. Digging In The Dirt
8. Fourteen Black Paintings
9. Kiss That Frog
10. Secret World
サンプリングだけで創ったような作品が多数でてきた時代に、その元祖となったピーターがどういう作品を創るのか興味がありましたが、彼はあくまでもマイペースでした。特に時代に合わせるのでもなく、自分の
音楽 を追求しているのです。アフリカンなリズムを多用していますが、もうこれは彼の
音楽 の一部であり、特にアフリカを意識しているのでもなく、ケルトな感じもあり、非常に英国的な作品です。以前から彼の作品に感じていた、彼なりのフュージョンサウンドを追求しているのです。ワールドミュージックも吸収したフュージョンサウンドなのです。
プロデューサーは再びDaniel Lanoisとの共同で、参加ミュージシャンはいつものメンバーにSinéad O'Connor とのデュエットもあります。ドラムンベース系からWilliam Orbit、意外にも始めての遭遇Brian Eno、Shankar、John Paul Jonesなど、面白い組み合わせです。Steamは以前のソウルフルな作風を継承しています。パソコンの性能も上がり、デジタルミュージックも発展してきた時期でもありますが、昔苦労して創ってい時代よりもシンプルになっています。便利さよりもやるべき
音楽 が定まっているようです。この時代にもっと冒険出来たはずですが、そこまで若くなかったと言う事でしょうか。それでも素晴らしい内容です。名盤です。
Come Talk To Me
VIDEO Love To Be Loved
VIDEO Blood Of Eden
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