

80年のセカンドアルバムです。ここで早くもメンバーチェンジが行われて、ギターとボーカルのRobert Smith、キーボードのMatthieu Hartley、ドラムのLol Tolhurst、ベースのSimon Gallupというラインナップになります。プロデュースも自分達でやるようになり、よりシンプルでダークなサウンドを追求するようになっていきます。この頃からやっとイギリスのシーンの中でも注目されるようになっていきますが、世界的にはまだまだ無名に近い感じでした。
1. Reflection
2. Play for Today
3. Secrets
4. In Your House
5. Three
6. Final Sound
7. Forest
8. M
9. At Night
10. Seventeen Sounds
彼らがおそらく参考にしていたサウンドと言うのは、当時のjoy divisionのような、テクノ的なミニマルなリズムパターンの淡々としたビートで、ダウナーなくらい雰囲気だったと思われます。ダウナー、つまり鬱である事をカミングアウトするミュージシャンが続出する90年代の先駆けとなっています。joy divisionはマジで鬱だったので破滅的な終焉を迎えますが、The Cureは健全なまでにこのスタイルを維持していきます。シンプルでありながらも練り込まれたアレンジは絶望的なくらいに暗いです。
本来、80年代のきらびやかポップスが売れていた時代に、こんなに暗いサウンドは売れないはずなのですが、派手なくらいにまぶしい世界の裏側では、確実に病んでいる人達が増えていましたので、このダウナーな世界は、そうした人達によって支えられていきます。そして、この世界が市民権を得ていくのが90年代になるのですが、そのきっかけを作ったのがjoy divisionとThe Cureでした。決して表舞台では騒がれませんが、着実なニーズを増やしていきます。カルトやゴスといったバンドの元祖です。
Reflection
Play for Today
Secrets