

82年の作品で、日本でもやっとこのアルバムから正式にリリースされるようになりました。内容はダークではありますが、これまでほどの絶望感は無くなり、内向性から外向性を持った作品になっています。その為か、売り上げも上がり、世界的に知られるようになっていきます。トリオ編成ですが、メンバー全員がキーボードを担当するなど、サウンドメイキングもカラフルになっています。
1. One Hundred Years
2. A Short Term Effect
3. Hanging Garden
4. Siamese Twins
5. Figurehead
6. Strange Day
7. Cold
8. Pornography
彼らの特徴として、特殊なコード進行があります。基本から外れた不協和音な響きをあえて選んだコード進行が深い闇を生み出しているのです。そして微妙に外しながら歌うRobert Smithのボーカルこそがこのバンドの魅力と言えるでしょう。ヘタウマでもなく、
パンク以降のわざと外した感のある歌い方が当時は新しかったのです。これまでのコード進行になかった独創的なコード進行も新しかったですね。ポスト
パンクの時代は、こうした新しい感覚を身につけるに必死でした。それまでコピーしていたハードロックとは全く違うアプローチは何を生み出すのかも分からないまま必死で吸収しようとしていました。
日本にはまずいないタイプのバンドであり、後のビジュアル系にも影響を与えていますが、こんなに暗いサウンドを演奏出来るバンドはほとんどいませんでした。それだけでこのバンドが特別な存在だと言う認識がありました。海外では売れていると言っても日本ではまだ現実味が無かったのです。このバンドが評価されるようになるのは90年代に入ってからではないでしょうか。こんなバンドが増える何て想像出来ませんでしたが、90年代に出てきたバンドはあらかたCUREの影響を受けていたのです。そのきっかけともなった初期の名盤です。
One Hundred Years
A Short Term Effect
Hanging Garden