Nine Inch Nailsの89年のデビューアルバムです。Nine Inch NailsとはTrent Reznorのソロプロジェクトのようなもので、他のメンバーは流動的です。分類としてはインダストリアルですが、オルタナの流れの中にも含まれ、当時のサンプリングミュージック、打ち込みによる手法を大胆に駆使した、新しい時代のインダストリアルミュージックを創りだしています。インディーズからのデビューですが、当時のテクノブームはインディーズから発掘されるミュージシャンが多かったので、最初からカリスマ的な人気を得ていきます。
1. Head Like A Hole 2. Terrible Lie 3. Down In It 4. Sanctified 5. Something I Can Never Have 6. Kinda I Want To 7. Sin 8. That's What I Get 9. The Only Time 10. Ringfinger
Down in It、Head Like a Hole、Sinがシングルヒットしています。それまでのインダストリアル作品ほどマニアックでなく、ダンスフロアでもかけられるようなポップさがあり、アグレッシヴな印象の裏に、プログレッシヴロックのような情緒的で美しい旋律をもった曲を創っていたりと、奥の深い内容になっています。それこそがNine Inch Nailsの凄いところであり、広く愛されている要因です。既に90年代のオルタナ、グランジのような曲の作り方が確立されております。末恐ろしい名盤です。