2003年の作品で、プロデューサーにはKevin Armstrongを再び起用。映画、黒いオルフェにインスパイアされて創ったアルバムです。ですから、少しブラジルっぽい感覚もあります。何より
ファンク感覚が戻っているので、昔からのファンも納得の作品でしょう。ただし、ブラジルテイストも含まれた複雑な感覚の
ファンクであり、より進化した姿がここにはありますが、万人にアピールするにはマニアック過ぎます。
1. Afrosurrealism For The Ladies
2. Kpafuca
3. Femiliarise
4. Wet Questions
5. Neptune
6. 72 Kilos
7. All Praises
8. Beautiful Emilie
9. Sadness Is...
10. Autumn Moon
11. Black Orpheus
12. Orin O'Lomi
ブラジルの土着の
音楽はボサノヴァやサンバとは違って、かなり泥臭いので、洗練されているようで土臭いキザイアらしい作品になっています。フュージョン色もある彼ですから、その混ざり具合も半端ではなく、シンプルな演奏でも、要素はかなり複雑です。ですからBGMのように聴き流せるような
音楽ではありません。しっかりと向き合っていないと魂をえぐりとられるような
音楽です。そういう意味では彼の最高傑作と言えるでしょう。
ブラックミュージックにおけるプログレッシヴロックとも言える内容で、アメリカの黒人ではないだけに、これだけ本能だけではない感覚の
音楽が創れるのでしょう。踊れる為の
音楽、
ファンクではない、ヒップホップのような進化とは言えない黒人
音楽とは違い、黒人音楽もこれだけの進化を遂げる事が出来ると言う事を証明してみせた作品です。ただ、これが売れるかとか、受け入れられるとか言う意味ではヒップホップにはかないません。ですから進化しても、時代に淘汰されてしまった作品でもあります。この先に進む勇気があるミュージシャンは出てくるのでしょうか。音楽的には素晴らしい名盤です。
Afrosurrealism For The Ladies
Kpafuca
Femiliarise