2004年のアルバムです。メアリー・ハンセンが交通事故で亡くなると言う危機を乗り越えて制作されています。ジョン・マッケンタイアやジム・オルークと離れて制作されていますが、これまで彼らと創り上げてきたサウンドは継承しています。前作で確立されたアヴァンギャルドなのにポップな曲を、今回も作り続けています。これが彼らがたどり着いたサウンドで間違いない事が確かめられます。
1. Vonal Diclosion
2. Need to Be
3. ...Sudden Stars
4. Cosmic Country Noir
5. La Demeure
6. Margerine Rock
7. The Man With 100 Cells
8. Margerine Melodie
9. Hillbilly Motorbike
10. Feel and Triple
11. Bop Scotch
12. Dear Marge
ハードディスクレコーディングでは、サウンドエフェクトも思いのままであり、昔のテープレコーディングでは手間取っていた事が、いとも簡単に出来てしまいます。しかし、バンドグルーヴを重視している彼らは、かなり繊細で大胆な処理を施しています。ジョン・マッケンタイアやジム・オルークの手を借りずに、自分達のものにしています。プロトゥールス環境は、もう素人でも扱える代物になっていましたので、プロのかれらがどう使うかがポイントになるのですが、素人には真似出来ないような発想とセンスです。
アナログな楽器を扱ってデジタルに処理する。これが当たり前になり始めた頃であり、パソコンの処理能力も高まってきて、プロトゥールス以外のソフトでもこれだけのサウンドは作れるようになりましたが、後はアイデア次第であり、プロミュージシャンには、より高い発想が求められるようになりました。しかし、実際のほとんどのプロの人達は、この環境に甘んじているだけで、アイデアは枯渇しているように思われます。素人の方が発想が面白いです。だから現在はプロにはならずとも凄い
音楽 を作っている人達がネット上を漂っています。彼らも、その素人に近い発想をプロらしく料理しています。名盤です。
Vonal Diclosion
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