1. Green Chimneys 2. A Lullaby Of Itsugo Village 3. It Don't Mean A Thing If It Ain't Got That Swing 4. Lush Life 5. Zenzo's Spirit 6. A Flower Is A Lovesome Thing/Ask Me Now 7. Bopsy 8. Fatima's Waltz 9. A Change Is Gonna Come
三管体制でのビバップという、かなり古めかしい雰囲気の作品で、渋い感じになっています。この辺りになると、流石のエルヴィンも余生に入った感じで、残りわずかな人生をジャズに捧げているような感じもします。Thelonious MonkのGreen Chimneys、Duke EllingtonのIf It Ain't Got That Swing、そしてSam CookeのA Change Is Gonna Comeなど、有名な曲を演奏する事によって、ファンを楽しませるような雰囲気になっています。
リズム&ブルースのA Change Is Gonna Comeを演奏すると言う事は、ハードバップの定義である、黒人音楽の復権に近いポリシーを感じますし、ジャズ以外の音楽を取り入れるなら、もう少し融合感が欲しいところですが、はっきりとリズム&ブルースとして演奏しています。この辺が、もう若さがない証拠でしょうか。音楽家としては、もう少し冒険して欲しいところですが、そこまで求めてはいけないのでしょう。レトロジャズな感じが強いですが、モダンジャズファンには楽しめるアルバムだと思います。