79年の作品で、今回はCecil Taylorのピアノとのデュオ作品になっています。ニューヨークのColumbia大学でのライブ音源で、2枚組作品になっています。Cecil Taylorといえばフリー
ジャズを代表するピアニストで、日本で言えば山下洋輔のような存在です。このデュオ形式ではフリーになりがちなので、Cecil Taylorのプレイは見事にハマっています。ほとんどピアノソロとドラムソロのぶつかり合いのようなものです。
ディスク:1
1. Presentation
2. Drums Solo
3. Piano Solo
4. Duets-Part I
ディスク:2
1. Duets-Part II
2. Interviews-Part I
3. Interviews-Part II
ビバップではソロでのインプロヴィゼーションの出来具合が一番重要で、いかに自由にインプロヴィゼーションを施すかと言う事でモード
ジャズも確立されていくのですが、完全に自由に演奏する事が可能になったのがフリー
ジャズです。フリーと言っても規則がない訳ではありません。
音楽理論に縛られずにその時の精神性を具現化すると言う行いという規則があるのであり、適当というには語弊があります。
つまり、その日のコンディションが深く反映するものであり、フレージングというボキャブラリーがどれほどあるかと言うのもあからさまになってきます。いい加減な人間ならいい加減である事が明確に浮き彫りになってくるのです。ですから、普通の曲を演奏するよりも精神を集中させる必要もありますし、自分の持てる技量を惜しみなく出していかなければ、聴衆に訴えかける事が出来ません。故に、冷静な状態で聴いているレコードよりも、ライブの方が伝わってくるものが深いと思います。したがって、このシリーズはライブ音源が多くなっています。
Duets-Part I