

75年の作品でライブアルバムです。ライブで演奏されたパートをまとめあげて、新曲としてアルバムにしています。スタジオでも生演奏していますが、ライブとなるともっとエモーショナルな演奏になります。その良さをスタジオ編集することにより、壮大な1曲としてまとめあげています。これまでのスタジオ盤でもアイデアをまとめあげた作品ですが、ライブバンドでもある事を強調したような作品になっています。
1. Ricochet Part 1
2. Ricochet Part 2
三人ともシンセを演奏しますが、Edgar Froeseはギターを、Christopher Frankeはドラムを演奏するので、バンドとして成り立っています。ベースのパートがはっきりしていないので、アンビエントな雰囲気になりますが、これもれっきとした
プログレッシヴロックなのです。ライブ音源ですが、スタジオでエフェクト処理し直しているので、構成としてもしっかりとした内容になっています。
この頃がバンドとしては黄金期であり、作品も風格があります。当時ドイツと言えばタンジェリンドリームが第一に名前が挙がるほどの存在でした。ミニマルとは違った変化のあるシーケンスなど、イギリスでも多大な影響を受けています。アヴァンギャルドまでは逝かずに、
音楽としても成立している構成力。知らない間に一遍の映画を見終わったときの感動のようなものに包まれます。名盤です。
Ricochet Part 1