

78年の作品で、再びイーノが参加しています。今回はイーノ以外の参加は無く、純粋にクラスターとイーノのコラボレートになっています。今回は環境
音楽というより、サティが提唱していた、家具のような
音楽に近いものだと思います。
音楽としてしっかりとした旋律を持っていますが、起承転結があるものではなく、フレージングが淡々と繰り返すような抽象的なものになっています。
1. Oil
2. Foreign Affairs
3. Luftschloss
4. The Shade
5. Old Land
6. Base & Apex
7. Light Arms
8. Broken Head
9. The Belldog
10. Tzima Narki
シンセサイザーを多用するようになっていますが、まだ主役にはなっていません。あくまでも効果音として使用されているだけです。シンセサイザーに頼らなくても、普通の楽器だけでも完結するくらいのしっかりとした理論に基づいてい構成されています。
テクノポップとは違う世界感です。プロデューサーもコニープランクだけではなく、メンバー全てであたっているので、イーノの構成力も活かされています。
近未来というより、架空の抽象的な
音楽のサントラのようでもあり、空間に流れていても生活の邪魔にはなりませんが、気になってしまう存在の
音楽であります。そういう意味では、まだ環境
音楽として成立していません。アンビエントとも違いますし、実に不思議な世界感です。ちょうどイーノのアナザーグリーンワールドに近いでしょうか。この三人でしか創りだせないような独自の音楽です。名盤です。
Oil