

79年の作品で、久々の純粋なクラスター作品ですが、プロデューサーがコニープランクではなく、タンジェリンドリームのPeter Baumannになっています。これはクラスターが新しい局面に進んだ事を象徴するものであり、時代はいよいよ
テクノポップの時代に入りました。主役がシンセサイザーになっています。しかし
テクノポップと呼ぶにはあまりにも芸術的な作品です。
1. AVANTI
2. PROTHESE
3. ISODEA
4. BREITENGRAD 20
5. MANCHMAL
6. GROSSES WASSER
タンジェリンドリームの70年代の作品に近い感じがしますが、
テクノ、ニューウェイヴに感化されている部分もあります。しかし、イーノの影響もまだあり、実にユニークな
音楽です。今風にいえば音響派という言葉で片付けられるのでしょうが、
テクノが盛んになりだした当時でさえ異色な内容になっています。これでこそクラスターなのです。
恐らくこの二人はシンセサイザーをまだ使いこなせていないのでPeter Baumannの助けが必要で、何とかシンセを主役にしたものの、シンセに頼らずとも完結出来るので、普通のシンセ作品とはひと味違うものになっています。電子音と生楽器程よくブレンドされています。
テクノポップが若造の
音楽だとすれば、これはあまりにもアダルトな
音楽なのです。名盤です。
AVANTI