

73年のセカンドアルバムで、ジャケットはファーストのデザインに、ただ2と書き足しただけのものになっています。どれだけ経費削減しているんだと思ってしまいますが、それだけジャケットだけでも印象に残るバンドでした。彼らの金をかけないレコーディング方法は、そのまま彼らの
音楽スタイルとなり、このアルバムでは更にその方法論を拡大させています。
1. Neuschnee 78
2. Super 16
3. Neuschnee
4. Cassetto
5. Super 78
6. Hallo Excentrico
7. Super
8. Fur Immer
9. Spitzenwualitat
10. Gedenkminute
11. Lila Engel
Neuschnee 78は原曲がNeuschneeでありまして、その曲の速度を上げただけのシロものなのですが、それによりドラムマシーンのような感じになり、
テクノ的な感覚を覚えます。延々と続くドラムパターンを録音しておいて、その上に様々なノイズやギターなどを重ねていく、ペインティングみたいな作業なのですが、この作業は、その後のニューウェイヴ、
インダストリアル、そして90年代の
テクノまで続いていく方法論となっていきます。
あらかじめドラムループを用意しておいて、そこに装飾を重ねて行くやり方の元祖なのです。バンド名はノイと読みますが、英語でいうNEW、新しいという意味で、確かにやっている事は新しく、抽象的な感じはクラウトロックの良くあるパターンなので、ドイツのバンドという事で受け入れられるでしょうが、当時はただそれだけのバンドだったのですが、その後のセックスピストルズ、P.I.L.、ジョイディヴィジョンの曲に瓜二つなのが分かり、ニューウェイヴの元祖として再評価される事になります。日本人の感性では彼らの斬新さに影響を受けるなんて事はありませんでした。名盤です。
Neuschnee 78