

81年のサードアルバムですが、これが最後のアルバムとなってしまいました。よりポップに80年代サウンドしています。シンセもポリフォニックになっています。疾走感があって明るい作品が多いです。クラフトワークのように機械的ではない
テクノ。たとえばディーヴォのようなギターバンドの
テクノもありますから、必ずしもシンセが入っていなければ
テクノじゃないというのは間違いです。特にノイが原型とすれば、ギター
テクノもあり得るのです。
1. Menschen, Pt. 1
2. Individuellos
3. Menschen, Pt. 2
4. Sentimental
5. Lieber Honig 1981
6. Dampfriemen
7. Tintarella di...
8. "Flashback"
9. Das Yvönnchen
モノフォニックからポリフォニックへ、アナログからデジタルへシンセが進化していきます。和音が弾けるようになって、シンフォニックなサウンドになっています。勿論まだアナログシンセも使っています。ノイとは違って、このバンドは時代ともシンクロ出来たので売れました。テープの逆回転、サウンドエフェクトも織り交ぜながらポップソングだけでは終わっていないところがこのバンドの良さです。
しかし、ポップなところは無垢なまでにポップであり、無理して難しくしていないところがいいです。シンプルでありながら新しさを感じさせる。80年代の始まりは、本当に新しい時代が来た事を感じさせる作品が多く出ています。フランジャーをかけてフロントピックアップの柔らかいトーンをノイジーに漂わせるギターは、ロバートフィリップみたいにプログレッシヴでありながら後のギターノイズポップへとつながるものです。ドイツのバンドは時代の背景を重ねながら聴くと、いかに時代を先取りしていたかが分かり、感動するものばかりでした。
Menschen, Pt. 1