

次はイタリアのバンドの紹介です。後にP.M.F.として世界的にも有名になるバンドですが、これはイタリア国内でリリースされていたファーストアルバムです。72年の作品で、既に完璧な
プログレになっています。クラシックの教養があるメンバーがクリムゾンやジェスロタルのような
プログレッシヴロックをやっています。クラシック分野でも演奏力のあるメンバーですが、ロック的な演奏も安定感のある演奏を展開しています。
1. Introduzione
2. Impressioni Di Settembre
3. E Festa
4. Dove...Quando (Parte I)
5. Dove...Quando (Parte II)
6. La Carrozza Di Hans
7. Grazie Davvero
メンバーはドラム、シンセサイザーのFranz Di Cioccio、ギターのFranco Mussida、フルート、ピッコロ、バイオリンのMauro Pagani、ベースのGiorgio Piazza、キーボードのFlavio Premoliで、全員が歌えるバンドで、コーラスワークも見事です。既にファーストアルバムで円熟した情緒的なスタイルになっています。アコースティック楽器とシンセ、メロトロンのコントラストが見事です。
これだけの表現力を持っていたから世界的にも売り出されたのですが、この落ち着き様、当時の若者は実に大人びています。これだけの実力のあり、まだ若いのでメンバー感のぶつかり合いもあったようですが、演奏は見事な調和があり、曲としても構築力が完璧です。イエスのようなカットアップの手法もとっていて、様々な演奏をつなぎあわせていますが、それも繊細に計算されてのものだと思います。本場イギリスに負けていない素晴らしい作品です。名盤ですね。
Introduzione〜Impressioni Di Settembre