

80年の作品です。これまで専属ボーカリストとして素晴らしい歌声を披露していたBernardo Lanzettiが脱退してしまった為に、再びメンバー全員で歌い回すやり方に戻ります。曲調は前作と変わっていませんが、フォーク調な部分はポップなアレンジによって、ポップ
プログレになっています。ニューウェイヴの時代ですから、彼らなりに譲渡したのでしょうが、基本的な部分は変わりがありません。
1. Suonare Suonare
2. Volo A Vela
3. Si Può Fare
4. Topolino
5. Maestro Della Voce
6. Sogno Americano
7. Bianco E Nero
8. Tanti Auguri
彼らなりのポップさですから、演奏はテクニカルです。つまり中途半端なのです。ポップにするならとことんシンプルにするか、テクニックを披露するならとことん複雑にした方が当時は売れてました。しかし、どっち付かずだと無視される傾向にありました。その頃からニューウェイヴに進む人とオールドウェイヴを聴き続ける人にはっきり差分化されるようになります。どちらかにはっきりと意思表示をする必要があったのです。
私のようにどちらも聴く耳を持っているものにとっては、このような作品もアリなのですが、一般的にはファッションの様にラベル化された
音楽に食らいつくのです。ジャケットは牧歌的な感じですが、内容はニューウェイヴに寄り添うようなアレンジになっています。しかし、テクニシャンである彼らの演奏はオールドウェイヴなのです。このへんてこりんな感じが愉快に感じられるようになるには時間がかかると思いますが、今なら楽しめると思います。
Suonare Suonare