

2005年の作品で、約30年ぶりになるブライアンイーノとのコラボレート作品になります。完璧なアンビエント作品になっていて、イーノが関わるだけで、これだけ表情も変わるのかというくらい、他の人とのコラボレートとは違う空気感を持っています。イーノが創りだすサウンドトリートメントにナチュラルに近いギタートーンでフリッパートロニクスしています。
1. Meissa
2. Lyra
3. Tarazed
4. Lupus
5. Ankaa
6. Altair
7. Terebellum
30年の間にお互いが様々な経験値を上げてきた上での共演ですから70年代のようなサウンドとも違っています。70年代当時はアンビエントなんて言葉もありませんでした。そのマニアックなアンビエント作品が嘘のように売れる時代になっているのです。先駆けのこの二人が若手と同じような事をやっていてはおかしな事になってしまいます。
そもそもアンビエントにギターを使う事も珍しいので、フィリップが加わるだけで異様な空気になってしまいます。以前の作品はその際立ったサウンドがエキセントリックでしたが、この作品では、シンセの音を邪魔しないようなギターを弾いています。この時点でアナーキーなギターを弾く事も可能だったでしょうが、それでは以前と同じになってしまうので、あえてシンセに溶け込むよなギターを心がけているようです。静かな時間が過ぎていきます。
Meissa / Lyra / Tarazed