

76年の作品です。またしても動物のドキュメンタリーのサウンドトラックになっています。今回はアフリカの動物が題材のため、
音楽もアフリカンなものになっています。ワールドミュージックの走りですね。アフリカンのリズムは古くからジャズドラマー達が取り入れていました。ロック界ではイアンペイス、ジンジャーベーカーなどが早くから取り入れていましたが、本格的にアフリカンな
音楽そのものをやっているロックミュージシャンはこれが初めてではないでしょうか。
1. La Fete Sauvage part 1
2. La Fete Sauvage part 2
フランスのドキュメンタリー映画で、アフリカとヒマラヤに住む動物の生態を撮影したものになっています。ですからヴァンゲリスが得意としていた民族
音楽の要素とシンセサイザーミュージックの融合という、うってつけの作品になっています。アフリカの歌は現地のミュージシャンを録音したようなもので、これは80年代にピーターガブリエルがサンプリングしてアフリカブームが始まりますが、それを既に70年代中期にやっているのです。
こちらではサンプリングのようなアグレッシヴなトリミングではなく、テープ編集によるカットアップの手法で制作されていますが、ほぼそのままの演奏を素材にしているので、ピーターガブリエルのようなインパクトはありませんが、打楽器を強調した編集は、当時はかなり斬新なものだったはずです。ワールドミュージックの原点のようなアルバムです。
La Fete Sauvage - part 1