

2009年の作品です。癌との闘病中に製作されていましたが、このアルバムが最後のオリジナルアルバムとなってしまいました。内容的にはこれまでの作品のようにコンピュータープログラミングされたトラックにミックのベースの生演奏を重ねたものになっています。前作まではそのベースも控えめだったのですが、今作では昔みたいにウネウネベースが健在になっています。
1. Ashamed To Be Part Of Them
2. Presence
3. T.V.Woo
4. Confabulation
5. Yes I've Been To France
6. Tender Poison
7. Vote For Lies
8. J.B. Meknee
9. Antisocial Again
オーケストラのマルチサンプリングを手に入れたのか、オーケストラアレンジが目立ちます。完璧にベースで主旋律を弾いたり、死期を悟ったのか。あくまでもベースプレイヤーとしての誇りにかけた作品のように思えます。例えば凄みではかないませんが、ジャコパストリアス以上の構成力を持っているとも思えます。ドラムパターンがドラムンベースそのままだったりするところはご愛嬌でしょうか。
クレジットがないので、ロバートフィリップみたいなギターもミックが弾いていると思われます。そういえばJAPAN の脱退したギタリストはE-BOWなる磁石でギターを弾く武器を使っていました。あれだとこんな音色になるはずです。そしてあまりにも突然にミックの死が報道されました。52歳と言うあまりにも早いその死は多くのファンを悲しませました。これだけ才能があって、まだその先も期待出来る予感が会っただけに惜しまれます。この次の作品もきっともの凄い事になっていたに違いありません。しかし、これまで彼が残してきた音源は間違いなくロック史に残る貴重な財産である事は間違いありません。
Ashamed To Be Part Of Them