

86年の作品です。正式なバンドメンバーはTed Nugent とギター、キーボードのDave Amatoの二人だけになっています。後はゲストミュージシャン扱いです。ですから全編テッドがリードボーカルをとっています。以前に比べたら歌も巧くなっているので問題はないようですが、サウンドは前作以上に80年代サウンドに染まったものになっています。
1. High Heels in Motion
2. Strangers
3. Little Miss Dangerous
4. Savage Dancer
5. Crazy Ladies
6. When your Body Talks
7. Little Red Book
8. Take Me Away
9. Angry Young Man
10. Painkiller
ゲートリバーヴを短めにかけたドラムはまるでドラムマシーンのようなサウンドに意図的にエフェクトされています。これだけでも80年代ならではのサウンドであります。それに厚みの無い当時のデジタルシンセ独特のチープな音、ギターもデジタルエフェクトを使っているので、誰が弾いてもヴァンヘイレンのような音が出せるようになっています。つまり均一化された音なのであります音自体は派手に聴こえるかもしれませんが、実際には中身が薄い
音楽になっています。
当時はLAメタルなどのウェストコーストのスタイルがロックをつまらないものにしてしまいました。どれを聴いてもさほど違いが無いのです。みんないっしょならどれを聴いてもいいし、どれも聴かなくていいくらいです。デジタル化で音は良くなっているので、その音だけを強調して中身がありません。MTV時代のアメリカの
音楽は実につまらないものばかりでした。それでも派手ゆえのきらびやかさはありました。現在のいまだにラップばかりの、ダンスミュージックばかりのアメリカのトップシーンほど退屈ではありませんでしたので、80年代もまだマシだったのかもしれません。中身はありませんが派手な80年代サウンドは楽しめます。
High Heels in Motion