

80年の作品です。ロック界のニューウェイヴに対抗してウルトラウェイヴと題したアルバムで、まず気づくのがリズムの変革です。これまでのバンドグルーヴによるルーズなリズムとは違って、かっちりとしたリズムになっています。まだ打ち込みはやっていませんが、クィンシージョーンズ達がやっていた手法でレコーディングされたと思われます。
1. Mug Push
2. F-Encounter
3. Is That My Song?
4. It's a Musical
5. Fat Cat
6. Sacred Flower
7. Sound Crack
クィンシージョーンズ達がやっていた手法とは、マイケルジャクソンのアルバムでもお馴染みな奴で、ノイズゲートを使って、バスドラムを叩いた時にだけベースのトラックの出力を解放するというもので、ドラムとベースのわずかな音のずれを修正してかっちりとした安定したリズムを創りだすと言う手法です。当時のブラコンではこの手法が当たり前になっています。それをP-FUNKでも取り入れたのだと思います。
そしてロック寄りな簡潔なアレンジがニューウェイヴ感覚を意識したものになっています。Bernie Worrellが参加していないというだけで、いつものP-FUNKとは違う雰囲気になっています。シンセベースもブーチーが演奏しているようで、流石にベーシストが弾くシンセベースはキーボーディストが弾くものとはセンスが違います。おふざけ加減もこれまでのものとは違ってポップな感覚のものになっています。
ファンクも新しい時代を迎えた事を示した名盤です。
Mug Push